10.
入てん垂手
(にってんすいしゅ)
7月に描いたこの絵を見て禅友の公子さんが「入てん垂手の布袋様がすてき!朝顔の蔓が最高!」と評して下さいました。
”入てん垂手”これは禅の修行を10段階に分けて説いた「十牛図」という禅籍にでてきます。
しかも禅を志す者の究極の姿としてその最後十番目に出てくるのです。 まだ 初めの数段目をうろうろしている彪さんの語たることが出来るような言葉ではありません。
しかし字面の紹介だけでもしておこうと思います。

”てん”は街のことだそうです。難しい字です。
ただこの場合 修行の場に対する街といった趣があるので、巷(ちまた)というのが良いかもしれません。
”入てん”とは修行の場を出て街へ 巷間へ 入って行くこと。
そして 手をだら~りと下げてゆったりと歩くのが”垂手”です。

頭は灰を被り、顔は土にまみれ、裸足でのそりのそり、満面に微笑を湛え、時には呵呵大笑・・・・
廻りの人と一緒になって道普請に汗を流して働き、子供達と戯れて、・・・・
厳しい修行の跡など全く見えず、ただ愚のごとく・・・・・・・
接する人に知らず知らずの内に安らぎを与え・・・・・・・

「入てん垂手」 彪さんの永遠のテーマです。

・・・平成11年8月19日